• テキストサイズ

刺激的な先輩

第1章 櫻井先輩


その日、1時間目は科学で教室の移動がありました。
『麻由子ちゃん…なんで怒ってたんだろう…』
そんなことばかり考えていたからかな…
私はぼーっとしていて廊下の曲がり角で誰かにぶつかってしまいました…

ドンッ…

あ…教科書をばらまいてしまいました…

?「ごめんね!?大丈夫!?ケガ…してない?」

そういってあなたは私の教科書を拾ってくれました。
『ごっごめんなさい!!わっ…わっわたし!!!』

?「大丈夫だよ、ほんと、俺こそごめんね、それじゃ…またね」綺麗な笑顔で去っていくその先輩の名前を知るまでに時間はかかりませんでした。
女子生徒A
「キャーー!翔くーん!!」
女子生徒B
「こっち向いた!!きゃー!!死にそう!!」

あ…今の方が櫻井先輩…なるほど!うん、確かに人として素敵な方!

『麻由子ちゃん!さっき櫻井先輩に会ったよ!ぶつかっちゃって、教科書拾ってもらったんだよ』
麻由子「さくら…あっあの、櫻井先輩の隣に、誰か…いなかった?その…同じくらいかっこいい人…」
『えーと…うん、いたかも!櫻井先輩のいた場所のちょっと先に!こっち振り返ったときちらっと見えたよ、確かにかっこいいよね、お二人とも。』
ね、麻由子ちゃん…と言おうと麻由子を見ると顔を真っ赤にして俯いています…
『麻由子ちゃん!?どうしたの!?体調悪いの!?』
麻由子「ちっ違うよ!!私…私、その先輩が…好きなの!松本先輩が好きなの!」
『……好き?なの?そうなんだ!えーと…頑張って…ね?』
麻由子「ふふ、言ってよかったかも…ありがとねさくら。」
『うん…応援してるからね…。』
私は実を言うと複雑な気持ちでした…。何しろ生まれてこのかた「恋」というものをしたことが無いのです。
知っているのはその単語だけ、意味もよく分かりません。
私は麻由子ちゃんを支えていける自信がありませんでした…。
/ 20ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp