• テキストサイズ

【BL】Night and Day

第6章 内密関係







「っるせーよ!殴らねーうちに帰れ!」


「何か…あったんですか?
それとも俺が…。」


「お前は関係ない。だから…っ」


「そんな悲しい顔…しないで下さい。」


栗橋が俺を抱き締める。
気が付いてみれば俺は泣きそうで。
あんなに怒っていたはずなのに。
栗橋の真意が知りたいのに
顔は俯いていて見えない。

でも俺は自分の気持ちが分かっていた。
あの父親の態度。
多分気付かないようにしていただけで
期待していたんだと。
母親が傍に居ない寂しさ。
父親だけが近くにいると。
でも実際は突き放され、
まるで親子ではないかのような拒絶。

苛立ちを優先して寂しさなんて
なかったかのようにいつもしてきた。
だから今回もそうだと、思っていたのに。
栗橋によって打ち砕かれてしまった。
でも、泣く訳にはいかない。





_
/ 61ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp