第1章 新入社員

満員電車に揺られて約40分。
目的の駅に着き、
人の波を掻き分け降車する。
暖かな日差しに包まれながら
改札を出る。

10分程歩くと現れたビルこそ
俺が初めて働く会社だ。
少しばかり緊張するが
いつも通り、と自分に暗示をかけて
ドアに手をかける。

受付の女性がにこやかに挨拶を交わして
その笑顔に癒されながらも
顔が緩まないように引き締める。
エントランスをそわそわと通り過ぎ、
エレベーターホールにつく。





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