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You will... kiss on someone...

第8章 いつかの遠い記憶


湖の辺に誰かがいた。

「由紀?」

遠くからでもよくわかった。

「由紀、こんな歌声なんだ...」

初めて由紀が歌っているのを聞いた。

僕は何度か歌ってと言ったことがあったが下手だからと言って一度も聞かせてくれなかった。

「なんだ、うまいじゃん。」

ちゃんと声出てるし、キレイな響き。なのに...

「なんであんなに悲しそうなの?なんで泣きそうな声なの?」

由紀は歌いながら泣き始めた。

暫くすると、その場にしゃがみこみごろんと寝転んだ。

「由紀っ!」

僕は思わず駆け出した。どうやら泣きつかれて眠ってしまったらしい。

「こんなところで寝たら風邪ひくでしょ。目の周りこんなに腫らして...」

由紀の傍にか腰を下ろし、緩くウェーブのかかったさらさらとした茶髪に指を通した。

『んっ...』

擦り寄ってくる姿がまるで猫みたいだ。

暫くしてから帰ろうかな...

ここで起こすのは可哀想だし何より由紀ともう少し居たかった。

なんだろう、胸のあたりがとくとくと早くなる。

初めての感覚だ、どっかおかしくなっちゃったのかな?

今度博士に見てもらおう。
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