第2章 小悪魔
「紗知ーっ!空港行くよー!」
陸さんがまた外国へ行く日が来てしまった。
いつかとは思ってたけど
やっぱり悲しい。
この恋を実らせたかったのに…。
でも、諦めはしない。
絶対振り向かせるから。
父、母、兄はいつの間にか私と陸さんをおいて
空港で買い物中。
お客さんを置いて買い物に夢中なんて
うちの家族らしい。
「陸さん…行っちゃうの…?」
「仕事があるからね」
「紗知、こんなに陸さんのこと好きなのに?」
「俺も紗知の事好きだよ」
「じゃあキスしてよ」
「紗知は小悪魔だなぁ笑」
「どこが?紗知は証拠みせて欲しいだけだよ」
「たく…紗知のワガママには困るなぁ」
そう言って陸さんは私の頬にキスをした。
「~~~っっ///」
「じゃあな、紗知」
陸さんは大人だ。
私はこれだけで緊張して真っ赤になってるのに
陸さんは涼しい顔してるんだから。