第2章 小悪魔
「ねぇ陸さんって彼女いるの?」
「彼女?いねぇよ?」
「そーなんだ!
じゃあさじゃあさ、紗知は彼女にするならアリ?」
「紗知が結婚する頃は俺、おっさん笑」
「そーじゃなくて!年とか考えないで
アリ?ナシ?」
「どーゆーことだよ笑」
「だからね、女としてどぉ?ってこと」
「ませた中学生だなぁ笑」
「いいじゃん!紗知だって中学生だし
そろそろそーゆー時期だもん」
「まだまだガキだろ?笑」
「そんなことないっ!」
「たく…笑」
「そろそろ恋愛もしていかないと!」
「あのなぁ…笑」
陸さんはずっと笑っている。
きっと冗談半分なんだ。
わたしはこんなに真剣なのに。
「じゃあさ、私のどこを直した方が
魅力的になる?」
「んーそうだな、男としては」
「男としてじゃなくて、陸さんとしてだよ!」
「俺のタイプ?」
「うん」
「そーだな、まずまぶたにマスカラはNGだな笑」
「あれは偶然っっいつもは付いてないよ!」
「であってほしいよ笑」
「もっと、紗知がこんなんだったら
ホレちゃうっていうやつ!!」
「紗知にホレるの?俺が?笑」
「例えばだよっ!」
「例えなくても紗知は美人だから
ありえるよ」
「えっ……」
言葉につまってしまった。
陸さんが真顔で言うもんだから
私も思わず黙り混む。
「紗知はそのままでいいんだよ」
「そのまま?」
「ほら、日本で流行ってたろ?
『ありのままの~』って笑」
「そのままじゃなくてありのままじゃん笑」
「同じ意味じゃねーか!」
「そーだけどさぁ笑」
「もう少し年が近かったらホレてたかもよ俺。
紗知に。」
「えっ…………///」
「今でも紗知はかわいいと思うよ」
~~~~~~っっ///
陸さんが私のことかわいいって……
うそじゃない。
夢じゃない。
目の前で。
これはチャンスと思っていいのかな?
「紗知、陸さんのこと好きだよ」
「俺も好きだよ。守りたくなる」
「っ///」
「実の娘みたい」
「へっ……?」
「俺もこんな年の子供がいても
おかしくない年齢だもんなぁー」
「……」
陸さんの好きってそーゆーことか……。
私、やっぱり子供に見られてたんだ。
期待した私がバカみたい。