第6章 真剣勝負!だから、似てるでしょう?
「それじゃ、行くよ。」
赤司くんの合図で始まった。
相手は6人。こっちは4人。
人数的に不利だけど・・・
辺りを見渡す。
赤司くんからの位置だと
誰にパスをする?
正直、マークなしもいるから
パスし放題だけど。
手が動く、足の動き
咄嗟に私も動いたけれど
パスした方は真逆だった。
「お?」
相手は黒子くん。
そのまま、黄瀬くんに渡った。
なるほど、ミスディレクション。
「俊ーよろしく。」
「はいよっと!」
俊が黄瀬くんの前に立つ。
私はまた辺りを見渡して
状況を見た。
その時、緑間くんが動いた。
それと同時に私も動く。
「黒子っち!!」
「青峰くん!」
「うお?緑間じゃないのかよ。」
翔の声が聞こえたのを背に
ダンクを決めようとする
青峰くんの前にジャンプした。
「なにっ!!」
目を見開く青峰くん。
だけど、ボールは私の手には
触れなかった。
青峰くんがパスをしたから。
その先は紫原くん。
「決まったっス!」
私は笑みを浮かべた。
「甘いかな~」
パンっ!!
「えっ・・・」
紫原くんのボールは弾かれ
地面に落ちた。
呆然とする彼等。
「うん、止めれたよ。よかった。」
にっこり爽やかに笑う
玲だった。