第2章 フランケンシュタインの悲劇
―――――後日。
「ぐふふふふふふふ・・・・」
「分隊長・・・笑い声が不気味過ぎます」
ハンジは自分の研究室で笑いが止まらなかった。
先日のハローウィンでモブリットに描かせ続けた絵が
かなりの売上を上げていたのだ。
増版に増版を重ねて今では第16版くらいである。
その種類は多種多様で、
『狼男エルヴィン・スミス』
『黒猫リヴァイ兵長』
『狼男ミケ・ザカリアス』
『白猫ナナシ』
『サキュバスナナバ』は
特にかなりの売上を伸ばしていた。
そして・・・・
「モブリット・・・・例の物の発行準備は?」
「・・・・・本当にまだやるんですか?
勘弁して下さい分隊長・・・」
「何を言うんだ!!只でさえエルヴィンに
予算減らされたんだから、ここで儲けないと研究費が
ヤバイんだ!」
「それは元はといえば分隊長が欲張るから・・・」
「黙らっしゃい!!今度のは大丈夫!
名前だって全っ然出てないし、
純粋な狼男×白猫の同人誌なんだから!」
そう・・・ハンジ・ゾエは、
モブリットに(無理矢理)同人誌を描かせていたのだ。
しかも、ハローウィンで仮装した彼らをモチーフにして・・・。
名前は用意周到に伏せてはいるものの、
見る者から見たら「あっ!(察し)」という代物である。
しかも、(買う人の)それぞれの趣味に合わせて
数種類のカップリングも用意していた。