第1章 バイオレンス・オア・トリート
10月31日の今日はハローウィンである。
壁外調査がこの時期と被れば何もしないが、
それが無ければ調査兵団内もハローウィンという行事に
それなりに浮かれ、参加もするのだ。
パーティのような派手な事はしないが、
仮装をしたりお菓子を上げたり貰ったりなどは
していたりする。
団長であるエルヴィン・スミスも参加者の一人だった。
とは言え参加するとは言っても、
訪ねてくる部下に労いの意味も込めてお菓子を渡すくらいなのだが・・・・
例年とは違い今年は仮装もする事にした。
毎年部下達が色々な衣装で兵舎内を歩いている姿は
見ていて大変楽しいものがあった。
それでも今まで自ら進んで仮装をしようだなんて
あまり考えた事も無かったエルヴィンだったが
自ら指定した衣装を着込むと、鏡の前に立った。