第1章 あなたにあげる、リンドウを
「寂しかったアキト君には私がだっこしてあげましょう」
後ろから頭を抱え込む形で抱きしめる。
アキトの髪が顔に当たってくすぐったい。
「ヤメロヨー」
アキト、何その棒読み。
私の腕を掴んで離そうとするから私は抱きしめる腕を強める。
「おい、酔っ払い、離せよ」
「酔っ払ってるからいいじゃない」
そう、私は今、酔っ払ってるんだからちょっとやそっとのこと、許してくれるでしょ。
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あなたにあげる、リンドウを
※リンドウ=花言葉/悲しむあなたが好き
title:玩具箱(nanos.jp/jyankiy/)