第11章 ベッドがひとつである真実!?
盛り上がるテーブルを
眺める白に
空「四泊取り付いてやったぞ
お兄様を崇め奉り――
なにしてんの?」
白の視線の先には
さっき話しに出てきたステファニーが
いまだ苦戦しているところだった
勝ち目はなさそうだ
『あの人―…』
花は少し離れた席をふと見た
そのころ空と白は
白「あの人…負ける」
空「そりゃ、そうだろ。
それがどうした?」
あんなバレバレの表情じゃ
勝てるものも勝てない
空が
ふと気づく
空「あ」
白が言った意味を理解した
空「うわ……そういうことね、こえぇ…」
ステファニーにと対戦する黒髪の少女を見て
そう言う空、頷く白
空「さっすが
この世界のイカサマはすげぇな
相手にしたくねぇ」
白「……にぃ、顔負け…」
その言葉にカチンときた空
空「馬鹿言うな
イカサマはどんだけ凄いかじゃなくて
どう使うかだ」
空はムキになった
クイクイ
花が空の胸元を少し引っ張る
空「ん?」
『あれ…』
そして、不自然にならないように
サラッとそちらに目を受ける
白「にい……あれに勝てる?」
空「―――しっかし
やっはゎりここは本当に
ファンタジー世界なんだな……
実感湧かないどころか
妙にしっくり来るのは何だろな
……やっぱりゲームのやりすぎか?」
白の質問にあえて答えない空
花はまだその先を見ていた
白「……愚問、だった」
白は謝り、一緒に3階に向かう
――――そう
空白に敗北はあり得ない