第17章 朝陽が登る前に口付けを(加藤清正)
「清正、体温高いからあったかくて…安心してすぐに寝れちゃうの…あと清正の匂い、好き」
「……///」
布団の中から嬉しそうに見上げるな。
我慢がきかなくなる。
俺は隣に寝そべりの腰に手を回して抱き寄せた。
「清正?」
「…何だよ、俺の布団にいんだから好きにしたって構わないだろう」
「…でも、恥ずかしい…//」
恥ずかしさから身体をよじるが、俺にとっては逆効果でしかない。
更に引き寄せて強く抱き締める。
「んっ…」
艶っぽい声に思わず唾を飲み込む。
お互いの息が掛かるこの距離をもっと縮めたい。
「…」
「……///?」
「明日からは俺がお前の部屋に行く」
「…!」
俺がそう言うと驚いたように目を見開く。
瞼が動く度に長い睫毛が俺の頬をくすぐる。
「…私の布団じゃ清正の匂いしない」
「………馬鹿」
本気で言ってんのか…コイツは…。
「目」
「え?」
「目ぇ瞑れ」
「うん?」
そっと唇を重ねる。
驚いては目を開けるも、唇を離すことは俺が許さない。
「んっ…んぅ……っはぁ!清正…?」
「こうやってくっついてりゃ俺の匂いすんだろ…」
「あ…そうか……なら私の布団でもいい」
「但し、何されても文句言うなよ」
「何って…今みたいな?」
は少し考えてからにっこりと笑って言った。
「清正好きだから、何されても平気」
「……っ!!!!!////……馬鹿野郎//」
コイツはあと幾つ俺の理性を叩き壊すつもりなのか。
「本気で抱いちまうぞ…………」
「?もう抱いてるじゃない」
「馬鹿…そうじゃねぇよ……」
抱き締めている腕にの体温が伝わってくる。
さっきよりもかなり温かい。
「清正…もう少し寝てもいい?…ふぁ……」
小さく欠伸をするとは瞼をゆっくりと閉じた。
「はぁ…寝ろよ、俺もまだ起きねぇから」
「うん、ありがと…」
そう言って俺の首元に頭を預けたは暫くすると小さな寝息を立て始めた。
当然俺は眠れる筈もなく、無防備過ぎる寝顔に見入っていた。
「まぁ…悪くねぇか…」
もう一度抱き締めての額に唇を落とす。
この寝顔は俺しか知らないと思えば気分もいい。
END