第15章 ハレガサ(島津豊久)
「~~~っ///!」
真っ赤な顔して、唇を噛み締めて俺を見つめ返す。
とても年上になんか見えないよ。
そして先輩は絞り出すように言った。
「…豊久……」
「…わかればいーんだよ!…って先ぱ///!?」
首にキツく抱き着いて先輩はわんわん泣いた。
「豊久がいいの…っ!居ないと嫌なの…っ」
「俺は…居なくならない、絶対!」
先輩に応えるように俺も腕を回して抱き締める。
小さな体はすっぽりと腕の中に収まった。
自然と顔を見合わせそのまま唇が重なる。
「…んっ…豊久………///」
「ダメ、まだ…」
「んぅ…っ//」
「っはぁ…先輩、先輩…っ」
初めての先輩とのキスは、
少しだけ、塩辛い。
それは海風のせいか、それとも先輩の涙なのか。
キスの熱が程よく覚めた頃、二人で海岸を歩いた。
「でも、豊久…私なんかでいいの?」
「なんかじゃない、先輩がいいんだ」
「豊久……」
「それに…先輩には俺くらいが丁度良いんだよ!」
そう言うと先輩はとびきりの笑顔で俺の背中に飛び付いてきた。
この笑顔をもう曇らせない。
それが俺の役目なんだ。
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ハレガサ/d-iZe
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(急に黙ってどしたの?豊久)
(……先輩…の胸が…せなっ背中に…っ///)
(///!?バカ豊久ぁ!!)
(ってぇ!!)
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