第37章 無双学園生徒会執行部。『December』(逆ハー)
「雪、だ……!」
ツリーもケーキもないけど、本当だ。
クリスマスらしくなってきた。
「ケーキくらい買いに行きますか?…私はまだ食べられる自信あまりないですが…」
「食べられないのに買いに行ってどうするのだ」
「いや、先輩だけでも…」
「俺もいらん、俺は…」
「…んっ、」
突然の、キス。
「お前を食べるから、いい」
「………っ//」
「お前が、良いと言ったからな」
「先、輩……」
三成先輩、そんな艶っぽい顔で見つめられたら私…、
折角下がった熱がまた…上がりそうです。
またキスが降りて来る。
私、こんなに幸せで良いのだろうか。
クリスマスイブ、私と三成先輩…二人で居られるだけで幸せだ。
だからこそ、考えてしまう事がある。
「…?どうかしたか」
先の事を考えると急に襲ってくる。
漠然とした、不安。
「…なんでもありません」
「辛かったら横になれ」
「いえ…大丈夫です、今はちょっとでもくっついていたいです…」
「……?」
ふわふわと降る雪は時折窓に当たっては、音もなく消える。
それが私には何だかとても悲しく見えて、三成先輩の手をぎゅっと握り締めた。
年が明けたら……三成先輩達3年生の卒業まで、後3ヶ月。
END