第27章 無双学園生徒会執行部。『April』(逆ハー)
ボーっとやりとりを見ていた私に気付いた石田先輩にギロリと睨まれる。
「っ、」
「お前…例の雑務か?」
「…はい、です……」
「そんなに睨んだら駄目です、三成先輩。さん、これからよろしくお願いします」
ふわりと笑う小早川君に心が少し楽になる。
「さて、これで全員揃ったね」
会長の言葉にくるりと周囲を見回す。
「……………」
この光景、慣れる日なんて来るのかな…。
自分が女の子である事が間違いなんじゃないかと思うくらいこの人達は美男子過ぎる。
「おい、くれぐれも足を引っ張るなよ」
綺麗な顔で氷の様な言葉を放つ石田先輩。
「三成先輩、女の子には優しくしないとですよ」
花の様に柔らかい笑顔の小早川君。
「さんの席はここ!隣!俺の!」
子犬より人懐っこい島津君。
「、またコイツになにかされそうになったら俺に言え」
お日様みたいな大きな包容力の清正先輩。
そして
「今日から新生無双学園生徒会執行部だ、気持ち新たにより良い学園にしていこう」
どこかミステリアスでオーラ半端なくて、統率力に長けている真田会長。
これからの毎日がガラリと変わる予感がする。
ううん、もう今日ここに来た時点で変わったのだ。
さようなら、平凡な毎日。
こんにちは、波乱の毎日…。
そう思ったらドキドキが止まらない。
これじゃきっと……
(きっと今日は眠れないんだろうな…)
明日の寝不足を予想して私は一つ溜め息をついた。
NEXT➡May.