第1章 第一章 幼馴染み(月島 蛍)
未羽:…じゃないもん……。
ベッドから離れろうとした時に未羽が口を開いた。
蛍:何。
僕は少し冷たくかえした。
未羽:軽く言った訳じゃないよ…。蛍ちゃんだから、言ったんだもん。
僕はその言葉にまたイライラする。
僕は未羽に幼馴染みとしか見られていない。その事が腹立たしい。
蛍:いい加減にしてくれない?僕が言った事の意味分かってる?幼馴染みだとしても、男に向かって軽くそういうこというなっていってるんだけど。
僕が未羽にも分かるように説明する。
未羽:だから…違うの!
未羽が少し大きな声で僕に言う。
蛍:何が違うのさ。
未羽:だ、だから……きなの……。
顔を赤らめて、今にも泣き出しそうで、でも一生懸命僕に伝えようとしている。
でも僕はその先を言わせ無いように、唇で、未羽の口を塞いだ。
未羽:け、蛍ちゃん……?
まだ戸惑っている未羽を無視して口を開く。
蛍:その先は僕に言わせてくれる?
未羽は再び首を傾げる。
蛍:すきだよ。
未羽の耳元で囁いた。
未羽:え…嘘……。
そう言うと未羽は微笑みながら、涙した。
蛍:え、何で泣くの
僕は少し焦りながらそういう。
涙を拭きながら未羽が言う。
未羽:嬉しくて…。ずっと、好きだったし…蛍ちゃんは私の事幼馴染みとしか思ってないと思ってたから…
蛍:ホント、鈍感。
僕が少しニヤけそうになりなるのを抑えながら言うと「だって」と少し照れながら、未羽は僕の袖を掴んだ。
僕は未羽の腰に手を回し、グッと引き寄せる。
真っ赤になってる未羽がたまらなく可愛くて、僕は少し意地悪したくなった。
蛍:ねぇ、もぉ1回キスしていい?
僕がそう言うと更に顔を赤くした未羽が続ける。
未羽:蛍の意地悪っ……。
そう言って未羽は微笑んだ。
今度はそっと、優しく未羽に口付けた。
end