第1章 第一章 幼馴染み(月島 蛍)
僕は高校に入って初めて人を好きになった。
ドジで、何処か抜けてて。
だけど、元気で、明るくて、いつも一生懸命で…。
イライラするはずなのに…。
彼女が側に居るだけで
心地良くて、安心する。
これが、恋だと分かるのにどれだけの時間がかかったのだろーか…。
本人はまだ気づいていない。
まぁー、気づかない様にしてるんだけど……。
今日は、未羽の両親と僕の両親が旅行に行っていて、何故か未羽が僕の家にお泊りする様になってしまったらしく……
僕は今かなり危ない状況にさらされている。
未羽:蛍ちゃん!私何処で寝たらいい??
未羽に他意が無いのは分かってる。
分かってはいるけど、いくら幼馴染みとはいえ、仮にも男の部屋なんだけど?
蛍:寝る位、自分の部屋で寝れば?
未羽:えぇー!蛍ちゃんの意地悪!
僕がそう言うと、未羽はぷぅーっとほっぺを膨らまして答える。
いやいや、意地悪とかじゃないでしょ。
人のきも知らないで。
蛍:じゃぁ、僕のベッド使いなよ。僕、下のソファー使うから。
僕はそぉ言って部屋を出ようとすると僕の服の袖を掴んだまま、少し照れた様子で未羽が言う。
未羽:一人じゃ怖いから… 一緒に寝てぇ?
何を言ってるのか分からないんですけど。
僕これでも男なんですけど。
蛍:は?なんで、僕が君と一緒に寝なきゃなんないの。
未羽:だって、怖いいんだもん。
蛍:家では1人で寝てるんじゃないの?
未羽:隣の部屋に弟いるし…… お母さん達も居るから……
少し泣きそうな目でそう言う彼女に僕はため息をついた。
蛍:下で僕居るじゃない。一緒でしょ。
未羽:一緒じゃないよ…… だめぇ?
蛍:君さぁ、前から言おうと思ってたけど僕健全な男なんだけど。