第18章 18日目
「…んー…」
目が覚めるといつもとは違う枕の感触に気付く。私の枕は柔らかめだ。こんなにかたく…
定位置を求めて寝返りを打つと、二宮くんの顔が目の前にあった。
「…ひっ、あ!」
驚いて体がビクッと動く。そうだった!昨日二宮くんが家に来てくれたんだ…。玄関でよしよし、した事しか覚えてない。
「…おはよ、」
かすれた声、朝の二宮くん、前髪が少しかかる目を細めて私を見る。
「…お、おはようございます。」
「…んー…、まだ寝る」
そう言って私を胸に引き寄せる。二宮くんは朝が苦手みたいだ。私は二宮くんの腕の中でふふ、と笑った。
「…何、」
「なんでもない。」
「…私に隠し事?そんなやつは、こうだ。」
ぎゅーっと力強く抱き締められると苦しくて、ギブギブと叫んだ。ふふふ、と笑うと腕を緩めてくれた。