第9章 9日目
ほほっほほほほ欲しいって・・・
「にの、みやくん・・・私のこと好きなんですか?」
え?今更?と笑う二宮くんが
「もうで色々妄想できるくらいね!」
と言った。
「は、欲しくない?私のこと。」
少し考えて、その恥ずかしい言葉をゆっくり始める。
「・・・二宮くんが、ほ、ほ、ほ」
まだ言葉は途中なのに二宮くんのあはは、という笑い声が邪魔をした。そしておいで、とベットの中に引きずり込まれる。
初めてこんなに近くで見る二宮くんのフワフワの髪の毛に、長いまつ毛に、高い鼻に、透き通るようなキメの細かい白い肌に、薄いシャツの首から覗かせる鎖骨に、全てにドキドキした。
・・・わたし、変態ですか。
もう全てが直視できなくて
「風邪、移ります。」と下を向いた。
「そうなったら、今度は私がの家に上がれるし、つきっきりで看病してあげるから、問題ないね。」
「ね、熱あがります、」
「いいんじゃない?ずっとうなされて俺の名前だけ呼べばいい」
「う、嘘ですよね。」
「嘘は嫌いでーす。」
二宮くんは嘘つきだ。嘘つきなんて、大嫌いです。
嘘です、二宮くんは大好きです。
「二宮くんが、・・・欲しい。」
目を瞑った彼に聞こえるか聞こえないかの大きさで呟くと、パッと目を開き
「よく出来ました、」と
私に初めてのキスをした。
『 会いたい時は理由をつけて 』END.
風邪を引いた。無性にに会いたくなった。死にそうって言ったら会いに来てくれるだろうか。
に会って、連絡先をなんとかゲットして次に繋げた。必死な私、面白い。
次会ったらまた我慢出来なくなりそうだったから少し時間を置いて頭を冷やそうと、電話だけで連絡を取った。
でも声を聞けば聞くほど、を知れば知るほど会いたくなる想いは止まらなくて、弱ったのを言い訳にしてバカみたいに甘えた。いいよね、病人だし。こんなことあんまりないし。
こんなことできるなら風邪引くのも悪くないと、初めて体調管理失敗に喜んだ。あ、いけない。明日から、またお仕事頑張りまあす。