第7章 7日目
もう何が涙かわからないくらい顔は全部濡れていて、それでもまだ溢れるものを拭ってくれる。
「だ、って」
「に泣かれたら、どうしていいかわからなくなるよ、…ね?」
ふわり、と笑う二宮くんに私は精一杯笑って見せた。
いつもみたいにふふっ、と笑う二宮くんは
「ぶさいく。」
と言ってゆっくり手を伸ばし、私を優しく抱き寄せた。
こうやって、ひとつ不安が無くなれば、また次の不安がやってくる。でも二宮くんがこうやって抱き締めてくれると、その不安が幸せに変わってく。
…好き、大好きです、そう言って回した腕にギュッ力をいれた。この幸せが逃げないように。
『 勘違いのプレゼント 』END.
「わあああ、か、可愛い…!」
ねーちゃんと選んだネックレスを見ての顔が明るくなる。普段はこんなサプライズなんて相葉さんが好きそうなことはしない。柄じゃないし、終わった後、どんな顔すりゃいいのか、正解がわかんないから。
まあ、こんなに喜んでくれるなら、サプライズってのも悪くない。
「そ?よかった、よかった。」
でもやっぱ、恥ずかしいなこれ。
「つけてみてもいいですか?」
「うん、いいよ。貸してみ?」
ネックレスを受けとりに背を向かせる。
ネックレスをつけるとのうなじが気になって、そのままそこに口をつけた。
「ひ、あっ」
突然うなじに触れた唇に驚いたが声をあげる。
「あ、ごめん。似合ってたから、つい。」
「う、後ろしか見てない!」
あ、そっかと自分の適当さに笑った。
私にしたらアクセサリーをつけても、つけなくてもにキスしたいと思うのには変わりないらしい。