• テキストサイズ

アンバランスな恋模様

第5章 5日目







「ねえ、、」



入れたてのコーヒーをフーフーしていると、いつも通りゲームに夢中の二宮くんが私を呼ぶ。



「あ、コーヒー?飲む?」



ゲーム中の二宮くんが私に話しかけるなんて珍しい。こういう時は何か用事かある時だ。私は用意していたもうひとつのテマグカップにコーヒーを注ごうとした。





「コーヒーはまだ、いい。私、劇的にいいこと思い付いたんです、この間仕事してたら。」




うん、何?と聞くと




「、今寂しいでしょ?」




「えっ!」




「ゲームばっかしてるから、寂しいでしょ?」





な、何言わせるのあなた。寂しいよ、寂しいけど大丈夫だよ!ワガママ言って嫌われたくないし、せっかく一緒にいられるのに迷惑かけたくないし。




「だ、大丈夫だよ。コーヒーがある!」




なにそれ、と二宮くんが笑う。



「また変な気使って、いらない心配とかしてんでしょ、」






「う、」



「寂しい?」




ずるい、ずるいずるいずるいずるい。そんな風に可愛く首なんかかしげて、意地悪な顔して、胸がギュッってなることばっかり言う。




「…はい。」



「じゃあ、コッチ。」



あぐらをかいた自分の足をポンポンと叩く。



/ 160ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp