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アンバランスな恋模様
第26章 26日目
家の掃除をしていたら、二宮くんにまだ返していない物が見つかった。
「……返さなきゃ、」
嘘。
ほんとは知ってた。まだ返していないこと。
これを返してしまったら本当に元には戻れない、そう思っていたから。振られたのに、どこかでまだ信じている自分がいた。
会いたい。
最後にもう一度だけ会って話したい。
私の気持ちを。
そしたらこの鍵はちゃんと二宮くんに返そう。
震える指で電話をかけた。
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