第3章 3日目
仕事終わりに食材を買いにスーパーへ来た。
最近、二宮くんのお陰で料理が楽しい。
まあ、辛口評価で何度も心折れてますけど。
お会計の途中でカバンの中の携帯電話が鳴った。お釣りを受け取り慌てて携帯を取り出すと、画面の名前に驚いて、ワッという声が出た。
「も、もしもし!」
『?今どこ?』
思いがけない電話の声に嬉しくなる。
「今・・・職場の近くのスーパー!」
『あ、飯作るとこだった?・・・時間できたから一緒に、って思ったんだけど。』
「い、行きます。行かせてください。」
電話の向こうでフフッ、と含み笑いが聞こえた。
『じゃあ、いつもの店で待ってるね。』
そう言って電話が切れる。
仕事終わりに二宮くんに会えるなんてラッキーだ。