第1章 夢の始まり
とある者の独り言
ギャアアッ!
モンスターだろうか?
大きな叫び声が聞こえた。
なんなんだ?
この近くか?
俺は好奇心でその場に近づいた。
ーーこれは?
周囲にはモンスターの屍だらけ
その中央には真っ赤なデカイモンスター
この世のモノじゃないって、そう直感した。
そこには真っ赤な薔薇を頭につけ、真っ赤なドレスを着た日本刀を持った女が立っていた。
砂漠にドレスアップしてくるなんて普通じゃないーーー
そう思った。
女は嬉しそうに死んだモンスターに微笑みかける
ゾクッとしたーーと、同時に美しいとさえ思った。
この世の恐怖と美しさを体現した存在。そんな気さえした。
女は美しくドレスを翻すと何処かへあっと言う間に消えてしまったーー
赤い大きな美しい薔薇を頭に飾り、長く美しい明るい茶髪。
大きな黒の瞳、細い身体に真っ赤なドレス、動きやすそうな高級感のあるエルメスのくつ。
まさにお姫様。
武器を持ったーー神。
女神か?
死神か?
そんな美しくも強く狂気的な存在。
「あれはーーいったい…」
アレに会ったらコロサレル。
確実に。