第1章 師団長と団長
「因みに、これはナイルから貰ったんだよ。」
「え!そうなんですか。
あんまりナイルが好きじゃなさそうな…。」
そんな話をしながら
グラスを用意すると
慣れた手付きで注いでくれた。
「あぁ。
一応今回は俺の好みに合わせてくれたらしい。」
「なんだかんだ仲良いですよね。
突然プレゼントなんて。」
「今日は誕生日なんだ。
日付けがかわったから、
正しくは昨日か。」
軽くグラスをお互いに持ち上げ、
乾杯の意を示し、
ワイングラスに口を付けたと思うと、
サラッとそう言って
ワインを口に含んだ。