第6章 男子だって恋をする
どうも、私です。
ああ……いや、
別に現世の芸人を真似たとか
そういう訳ではありませんよ。
ただちょっと
考え事をしていたもので
いや、あの……本当は
(自己紹介が)
面倒臭かっただけです。
「ねえねえ!
鬼灯様ってば!」
「はい?」
「遊ぼ!遊ぼ!」
私の周りをモフモフと
走り回るシロ(犬)さん。
この方は元伝説の勇者に
仕えていた従者なんですが、
今は獄卒として地獄で働いています。
・・・伝説の勇者ですか?
桃から生まれて団子を餌に
いたいけな動物達を
奴隷にしたアレです。