第4章 【天高く神獣肥ゆる秋】
「それでは選手の皆さん!
位置について……よーい!」
ズガァァン!
「ドン!!」
鬼でも腰を抜かすほどの
轟音が辺り一面の空気を揺らす。
「さあ始まりました
注目の第一種目!」
メガホン片手に実況を入れる
第100回大会委員長こと鬼灯。
「どうでもいいけど
何、あのスタート合図……」
鬼灯の隣に腰掛ける閻魔大王は
驚き半分呆れ半分といった様子だ。
「生温いライカンピストルは
やめて、バズーカにしました。
迫力あるでしょう」
鬼灯はケロリと言ってのける。
大会本部のテントに
大王の乾いた笑いが響いた。