第18章 CHERISH YOU
こんなにも騒がしい
気持ちになるのは、
どうしてなんだろう。
あの日──……
地獄でひとり佇む君は
あまりにも小さくて
少し面食らったのを
今でも良く覚えてる。
「変な角」
断じて決して変ではないし、
むしろこれが鬼である
私の象徴な訳なんだけど。
大好きな貴女に散々
変と言われてから、
魔女の薬を買い溜めてみた。
(そんな日もありましたね)
恋い焦がれて、追い掛けて
今では愛してさえいる貴女が
隣で静かな吐息を立ててる。
幸せか?
そうですね。
幸せですよ。
ただ、ほんの少しだけ
虚しくもありますけど。