第16章 【ティファニーで夕食を】
「綺麗な肌ですね」
紳士的なようでいて
実は荒々しい彼の手が、
肋骨の辺りから乳房を
押し上げるようにして
ゆっくりと揉みしだく。
「………っ」
私の両腕は未だに
頭上で縫い留められている為
自由に動かす事は出来ない。
温かい掌で解される
胸は、いつの間にか
下着の中で
恥ずかしい膨らみを
作ってしまっていた。
「……背中あげて」
右手を私の背と
ベッドの間に滑り込ませて
鬼灯様は甘い声を出す。
まだ迷いのある心を
熱くなった身体が突き動かして、
私は彼の言う通りにした。
プチン、と音を立てて
下着のホックが外される。