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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第11章 少女の記憶「夢」


地獄への帰り道──

「ドングリ以外にも
良い物貰ったんだよ」

「は……?」

「白澤さまがね、
地獄に帰ったら鬼灯さまに
プレゼントしてやれって」

私の発した言葉に
切れたナイフのような
吊り目をスッと細めて、

鬼灯様はしゃがみ込んだ。

「どれ。見せてご覧なさい」

「これ」

「………っ!」

「ろくびんっていう
お薬なんだってさ」

それが滋養強壮に効く
鹿鞭(シカのアレ)で、
鬼灯様も薬学に通じてると
私が知ったのは──……

だいぶ大人になってからの事だった。


.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.


鬼灯「こんなモンなくても
全然勃ちますんで死ね淫獣」

白澤「人の善意をフルパワー
悪口で返すなよ地獄に堕ちろ」

鬼灯「元来地獄民だナメんなコラ」

(二人の不毛な言い争いは
夜明けまで続いたんだとさ)




【十壱ノ章】
少女の記憶「夢」___終
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