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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─
第11章 少女の記憶「夢」
憧れだったのかもしれない。
優しくて
面白くて
彼の笑顔が、たとえ
【私だけ】に向けられた
モノじゃないとしても。
それでもいいから
彼に愛されたくて──
「うちの子になる?」
陶器で出来たカップに
熱々の烏龍茶を注ぎながら
白澤様は笑った。
「……うん」
子供ながらに彼の言うことは
『冗談』なんだろうと、
理解出来ていたのだけれど。
「あはは、可愛いね」
7歳だって一応女だ。
そんな顔で頭をポンポンされたら
どうしたって嬉しくなってしまう。
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