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(R18) 雑草ノ花 (壱) ─鬼灯の冷徹─

第10章 少女の記憶「白」


あれはいつの事だっただろう。

数十年前か
数百年前か

いずれにせよ何万の年月を
生きてきた僕にとっては
つい、最近の事なのだけれど。

妙に大人びたその少女は
確かに僕の【何か】を
揺り動かした気がして──


ドゴッ
「ふぎゅ……っ!」


思わず変な声が出た。

一本角を生やした鬼に
みぞおちを殴られたからだ。

それも、
とびっきりの
フルパワーで。

「ぐ、うう……痛い」

殴られて吹き飛んだ僕を
でっかい顔した◯トロが

ああ……いや、
閻魔大王が見下ろしている。
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