第3章 3.×××
「でもそのままだと、生きて行くにも不便なんじゃないか、お前」
「まあ、そうなんだけどさ……あっ、じゃあ、クロハが慣れさせてよ」
「……は?」
「……クロハなら、大丈夫だと思うから」
「つっても今さっきダメだったばっかじゃないか」
「多分今なら大丈夫……」
「……仕方ないな……じゃあ、少しだけな」
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「おーい、大丈夫かー、彩芽」
「大丈夫ぅ……」
……ちょっとやりすぎたな。
すっかりぼうっとして、目がとろんとしてる。……こりゃしばらくダメだな。
「……お前の部屋何処」
「トイレの横……」
「わかった」
仕方ない。
やっちまった以上最後まで責任は取らなきゃいけないだろう。
そっとアヤメを抱き上げ、部屋に運んでやった。……これ以上のことをやったら、それこそ逆にダメになりそうだ。
「まあ、退屈はしないだろうけどな」
そういえば自分は何処で寝泊まりをすればいいか聞くのを忘れた。まあ今日はここで眠らせてもらおう。
「おやすみ、アヤメ」
彩芽を寝かせたベッドにもたれかかり、ゆっくりと眠りについた。