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薄桜鬼 群青桜

第29章 【外伝】姫ノ願イ


幾多にも重なる戦争。
亡骸を弔う余裕すら与えられない残酷な時代を経たこの世。



表の政を全て人間に任せ、密かに隠れて生きてきた我ら鬼の一族であれど、受けた被害は小さくない。


元々少数だった我らだったが、いよいよ『絶滅』の二文字が忍び寄っている事に目を背けてはいられなくなってきた。




里で暮らす同胞達が不安を募らせていく、誰もが怯えて暮らす里の中、お前達の母、先代の千月は、衰退の道をたどる我らが唯一縋ることができた存在。


最後の純血鬼が女である事、それが残されたもの達にとって最後の救いでもあった。

その汚れなき鬼の血を後世まで残す為。一族を再興させ、人に脅かされる事のない世を取り戻す為。ある計画が秘密裏に動き出した。










それが「不死」の生成。
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