• テキストサイズ

道化師恐怖症。

第33章 道化師恐怖症。




「う…ん…?」


窓から降ってくる日差しで目を覚まし
大きく伸びをした

目を覚ましてから
何度目の景色だろう


ここから見える空は綺麗だ

雲一つない、透き通るような青色

でも昨日のニュースで
午後から雨が降ると言っていたけれど

それもいいだろう


今日はきっと素敵な日になるから


期待を込めて携帯を握る
すると、ブルリと携帯が震えた

…ん?なんだ、みぃちゃんか


『今日でしょ?きっと。
あの人たちならすぐ連れてきそうだもの』


あはは
みぃちゃんはよく分かってらっしゃる

そう、きっと、じゃなくて絶対

幸村くんは今日
西崎さんを連れてくるに決まってる

彼だって早く話がしたいだろうし
煩わしいことは早く済ませたいはず


『うん、そうだとおもうよ』


ピコンッ

うわお返信早いな


『ちゃんと気をつけてね?
蒼のことだから2人きりで
話すんでしょう』

『さっすがみぃちゃん!
わかってるぅ!!』

『本気になればお互い
手にかけられるんだからね』


特にあの子は前科がある

そりゃ私だって用心しますよ
死にたくないもの

これ以上心配なんてかけられないし
親にもみぃちゃんにも、赤也くんにも


『分かってるよ。大丈夫
いざとなればここは病院だよ』

『ばか。もしもってことがあるの』


怒られちゃった
でもほんとに安心してよね

私は馬鹿じゃない

ここまでくるのにだって
私なりに考えてきたんだから

一度の失敗で十学ぶ女だよ私は

そんなことわざなかったっけ?おかしいな


『あ、あと一つ。
もし西崎が理解不明なこと言ってきたら
こうやって言いなさい。
蒼にとっても意味不明だろうけど
あなたは賢いから』


その文の後に送られてきた写真

ん…?なにこれ
ほんとに意味不明だ


『ほんとだ。よく分からない』

『でしょうね。でも頑張って』


最後の最後で私まで
意味わかんない所に立たせるなんて

やっぱりみぃちゃんも鬼だなぁ


同類って感じがする


「類は友を呼ぶってやつ?」


まったくその通りだ





/ 181ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp