第14章 熱
そんなことを繰り返しているうちにお粥がなくなった。
「ごちそうさま」
満足そうに笑う隼人。
喜んでもらえたならよかった。
心なしか顔色もいいし、明後日ぐらいには治りそうだな。
「じゃああとはゆっくり寝てろよ」
「え、何処行くの?」
立ち上がった時そう言われ戸惑う。
何処行くの……って。
「普通にキッチン行ったり…。風邪薬も買ってこようかと」
俺がそう言うと、隼人は不満そうな顔をした。
そして引き寄せられ、触れるだけのキスをした。
「っ!?」
突然のことに驚いてバランスを崩しベッドに倒れ込む。
「いってて…悪い、隼人………!?」
目を開けたとき目の前に隼人の顔がありドキッとした。
頬が赤くなるのを感じつつ、起き上がろうとする。
が、抱き寄せられ、隼人の腕にすっぽりとおさまった。
「ちょ…何?」
「うつしたらごめん。だけど、こうさせて」
俺を抱きしめる力が少し強くなる。
「あったかい…」
食器の片付け、しなくちゃいけないのに…。
……まぁ、いいか。
これも悪くない。