第7章 出張
昼頃になっても、俺は飯抜きで仕事を続けていた。
この企画、やっぱり難しい。
よく考えなくちゃな。
パソコンの画面と睨み合いながらそんなことを思う。
小さくため息をつき、チラリと隼人の席を見た。
丁度席を立ち、食堂に向かおうとしている所だ。
一応二日酔いの薬置いておいたけど、使ってくれたかな。
まぁお互い、心配する様な年でもないか。
パソコンの画面に視線を戻し、頬杖をつく。
そう言えばあれ以来、してないな…。
俺が拒否してるってのもあるけど。
すっかり付けられた痕も消え、ソワソワしなくてもいい毎日が続いている。
あいつの舌が俺の肌を這う感覚を思い出し、体が熱くなった。
俺、欲求不満なのかな…。
何て、そんなわけないか。
別に焦れてる訳でもないし。
何だか急に恥ずかしくなって、思わず机に突っ伏した。
あいつは、どう思っているのかな、俺のこと。
同じ様に、好きでいてくれてるのかな…。