第18章 ドキドキ☆プロポーズ大作戦!!
クリスマス。
会社へ通勤中のこと。
あれから、何の進展もない。
果たして貴夜は自分の間違いに気付くのだろうか…。
思わずため息をついた。
ポケットから、昨日取りに行った指輪の箱を出し蓋を開ける。
箱の中に入った指輪は、時々キラリと輝きながら俺を見つめていた。
何だかたえられなくなり、蓋を閉じまたポケットに仕舞う。
ふぅっと、ため息をついた瞬間だった。
脇腹に、どすっと鈍い衝撃が走る。
するとそこがじわじわと痛みだした。
膝から崩れ落ち、地面に倒れる。
横になった景色を薄れる意識の中眺めていた。
たくさんの人の足が見える。
何か言ってるけど、分からない。
手についた血を見て、俺は思った。
あ、俺、死ぬのかな…。