第17章 カミングアウト
夜。
結局外食することになり、俺たちは店でご飯を食べていた。
「そーいや、もうすぐでクリスマスだな」
「あぁ…もう12月だもんな」
カナダに来て、もう8ヶ月も経つのか。
その間にも色々あったな…。
「なぁ、クリスマス…。またここに来よう」
隼人が、ナイフとフォークを置いてそう言った。
「別にいいけど、何で?お前いつも、『クリスマスは家で貴夜とするんだ!』って言ってたじゃねぇか」
「そう、だけど…。色々あるんだ。とにかくクリスマスはここで飯な」
隼人はそう言い、またご飯を食べ始めた。
何だ?
不思議に思いながらも、俺もご飯を食べた。
俺たちにとって、大事件がこれから起こるとも知らぬまま…。