第17章 カミングアウト
初めての感覚。
手を止めようと思っても、隼人の手がそうはさせてくれない。
「は、やと…も、無理、手止めて…あっ!」
「今やめたら、きついだろ?」
確かにきつい、けど…。
やっぱり自分でするより、された方がいい。
今考えてる事が、凄く可笑しいことは分かってる。
だけど、俺は…。
「お前の手で、乱してよ…」
俺の言葉で、隼人の動きが止まった。
「…貴夜、お前もう、どうなっても知らねぇからな」
「え……んっ」
唇を塞がれ、隙間から舌が侵入してくる。
ゆっくりとベッドに寝かされ唇が離れたとき、隼人が俺の中に入ってきた。
「あ、ぅ…苦しっ…」
「っ…貴夜、力抜いて」
少し苦しそうに顔を歪めた隼人。
俺はふうっと息をはきだし力を抜いた。
「ん、んっ…ぁ…」
「はぁ…可愛い顔」
隼人はそう言って、俺の頬に触れる。
「動くぞ…」
「んっぁ、あ!ふ、ぁっ……んぅ…」
唇を塞ぎ、舌を絡められ呼吸が上手く出来ない。
俺は隼人の背中に腕をまわし、ぎゅっと服を掴んだ。