第2章 *跡部社長、妻を愛すの巻*【R18(仮)】
何か言いたげだっただけど、俺は構わずに口を塞いだ。
少しだけ甘くしたキスでも……こいつは直ぐ逆上せてしまう。
それは俺様のキスが上手いという証拠だ。
「何だその顔は。俺様を誘ってるのか?」
「えっ……ち、違うよ!そんなんじゃなくて……」
「いいぜ、久々にお前を抱いてやるよ」
「ええっ…?いやでも仕事が……」
「後でやればいい。それよりお前の方が大事だからな」
小さく喉を鳴らしたを抱えて自室を出た俺は、隣の寝室へと足を向けた。
この短い距離で、は一瞬にして顔を赤らめる。
見られないように俺の胸に顔を押し付けていたが……
ベッドに寝かせてしまえば良く見えるもの。
そして久しぶりにこいつを上から見下ろすこの光景……。
最後交わったのはどれくらい昔だっただろうと考えるよりも、俺の身体がざわめいて気分が高揚して来てしまう。
「目が泳いでるな。緊張してんのか?あーん?」
「だって……3ヶ月くらいなかったし……」
これを聞いて……そんなに俺はこいつを放っておいたのかと思った。
何故俺様は手を出さなかったのだろう。
けど過ぎてしまった事はどうしようもない。
今こいつを心から愛せばいい。
これまでの償いも含めて……。
*終わり*