第1章 プロローグ
ただ、呪縛から逃れたかった。
ただ、退屈な日常から逃れたかった。
ただ、新しい世界へ手を伸ばしたかった。
たったそれだけ、それだけなのに。
どうしてこんな事になったのだろう。
「おいこら新入りぃ、バナナオレ買ってこいや。25秒以内に」
「貴様に名を授けよう!!ナイト・オブ・デビルなん てどうだ!」
「ルネの半径五メートル以内に近づいてみろ。てめぇをひき肉にしてハンバーグ作って捨ててやるからな」
「脳みそって、脂肪で出来ているらしいんです!! ちょっと見せてくれませんか!?」
「あーひゃひゃひゃ!!団長命令だ、全裸になって庭園をサンバで踊ってこい!!」
僕はどうやら、人生の方向性を見失ったようだ。