第37章 【孤爪 研磨】犬女子×猫男子
今日は研磨とお家デート。
研磨はさっきから楽しそうにゲームをしている。
普段あまり感情を外に出さないけど、ゲームをしている時はいつも楽しそうだった。
私は研磨に抱き着いて、ベッドでゴロゴロしていた。
研磨はゲームに夢中。なのに研磨の腰に回した腕が邪魔だって言った。
よし。ゲームに夢中でも研磨の片隅には私の存在があるんだって思うとちょっと嬉しい。
研磨の匂いを嗅ぐ。すごく安心する。
研磨はやめてって言うけど。
ピロン
携帯が鳴ってメールを開くと、友達から彼氏が出来たって報告メール。その後数回メールを交換して、その後に電話がきたので、私は研磨の部屋の外で友達の報告を再度聞いた。
電話が終わって部屋に戻ると、さっきまでゲームに夢中だった研磨がゲーム機を放り投げて私に抱き着いてきた。
さっきまでの研磨はどこにいったんだろう。
でも、たまにこうやって甘えてくる研磨は本当に可愛い。
研磨はあまり愛情表現をしてこない。
でも、それに不満はない。
だって、私が研磨の事大好きなんだもん。
私が研磨を好きで一緒にいたいから一緒に居る。
ただそれだけ。
それに、時々不器用ながらもこうやって愛情表現をしてくれる。それが私にとって「好き」の言葉よりも愛を感じるんだ。
「研磨、好きだよ」
私は自分の中に閉まっておけない想いを吐き出す。
「大好きだよ、研磨」
研磨の照れた顔にキスをするのも好き。
私の事好きか聞くと、いつも目を泳がせながらも、頑張って返してくれる。
「・・・うん」
そして、研磨は時々不安そうに質問をしてくる。
今日は自分といて楽しいかって。
そんな当たり前すぎて笑ってしまう。
「うん!好きな人と一緒に居れたら、それだけで楽しい!」
私がそう返すと、研磨はぎゅーっと抱きしめてくれた。
私の大好きな気持ち伝わってるかな?
研磨が大好きすぎて、この気持ちを表す言葉はどんな辞書にも載ってない。
ねぇ、研磨。
教えてよ。
私のこの気持ちはなんて言うの?
研磨、大好きだよ。
今はこの言葉しか思いつかない。
TheEnd