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【イナズマイレブン】桜の花びらに乗せた夢

第3章 桜ヶ丘中学校サッカー部


「……そういうことか」
 顎に手を当てていた鬼道が納得した様子で頷いた。
「どうした、鬼道」
「県大会で優勝する程の実力があるチームが……どうして、全国大会に出場できなかったのか納得した。女子部員がいたからってことか」
「そうよ」
 香織は悲しそうに目を細めた。
「県大会までは県知事の意向で、女子部員がいても試合に出場することが許可されたの。でも、全国大会はサッカー協会から反対されて……今まで前例がないからっていう理由で出れなかったの。代わりに、県大会の決勝で戦った中学校が全国大会に出場したわ」
「そんなこと……」
 塔子は驚いた様子で、胸元を押さえている。
「女子がサッカーをすることを……許せない人も世の中にはいるの」
 香織は悲しそうに笑った。
「それでも、私たちは諦めてないわ」
 香織の横に昨日、雷門サッカー部へ夕食を運んだ女の子が歩いて来る。
「私たちが強いってことを証明すれば、その人たちの考えも変わると思うの」
 反対側にも、同じく夕食を運んでいた女の子が近付く。ーー2人は双子だった。
「そのために、あなたたち雷門中サッカー部と試合をして勝たせてもらうわ」
 香織は楽しそうに笑った。
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