第2章 魔法少年☆スガちゃん/烏野メイン
カァーッカァーッ
烏が朝を迎える。せめてこんないい天気くらいは雀で迎えてほしいものだ。
って、そんなこと考えてる暇はないんだった!
菅原「やばいやばい遅刻遅刻ー!!」
菅原母「孝支!ほら食パン!」
菅原「えーっカロリーメイトで十分だよ!」
菅原母「駄目よ孝支。食パンじゃないと角でドーンッができないじゃない!」
菅原「母さんそれどこで覚えたの!?まぁもらっとくよ!いってきます!!」
食パンを銜えて俺は家をとびだした。
あ、そうそう。俺、菅原孝支。
ごくごく普通の高校三年。バレー部。
昨日ちょっと寝るのが遅くなったら寝坊しちゃった。
でもここはとりあえず走るしかない!
次の角で曲がるけど・・・まさか母さんの言ってた角ドンなんてそんなベタなことなんて・・・
ドンッ
・・・あった。
俺は漫画のように盛大にこけた。
菅原「いってぇ~・・・あ、すいませんっ!大丈夫!?って、清水?」
清水「う・・・こちらこそ、ごめんなさい」
なんとぶつかったのはバレー部マネージャーの清水清子だった。清水がこんな時間にここにいるなんて珍しいな・・・。
清水でも遅刻するんだ。
菅原「って、やばい!遅れる!ほら清水、行こう!」
清水「あ・・・。」
菅原「? どうした清水?どこか怪我でもした?」
清水「ううん・・・その、悪いんだけど、今日の昼休み、屋上まできてくれない?」
菅原「いいけど、なんで?」
妙にあらたまっている清水に違和感を感じた俺は問いかけたけど、清水は「そのときに教える」と言ったきりだった。