第1章 *悪い夢【リヴァイ】進撃*
「へいっ……ちょぉ……」
てっきり眉間にシワでも刻んでいるものだと思っていた。
けど振り返った先にいたリヴァイはいつもの無表情で自分を見つめ返していた。
眉間にシワより全然マシ。
それに何よりやっとリヴァイを見れた事が嬉しくて
は目から熱いものを溢れさせた。
「泣くな。めんどくせぇ」
「すっ、すみまっ、すみまっ…!」
自分を見ただけで泣かれるとは思ってなかったリヴァイ。
めんどくせぇと言っても声は優しかった。
だからは余計に泣いてしまう。
「ったく……不細工な面しやがって」
「うぅっ……」
「今日はここで寝ろ。来い」
の腕を掴み自身のベッドに放り投げたリヴァイはの上に跨る。
寝ろと言っておきながらその気なんてさらさらなかった。
今は。
「泣いてるお前を見下ろすのも悪くねぇな」
微かに口角を上げたリヴァイはの頭に手を滑らせ、親指で涙を拭った。
そしてその指での唇をなぞり顔を近付ける。
「兵長……それじゃっ、しょっぱいですよ……」
がこう言うものだからピタッと動きを止めるリヴァイ。
けど「構わねぇ……」って甘ったるい声で返したリヴァイは何の躊躇いもなく、涙で濡れたの唇に口付けをした。