第5章 *本当の気持ち【リヴァイ】進撃*
「動けなくなるなんてお前らしくねぇ」
帰還し、今は夜。
自室にを連れて来たリヴァイはこう話しかける。
彼女は決して弱くはない。
腕は確かだし、今まで何体も殺して来た。
なのに何故今日はあんなに取り乱してしまったのか。
「何かあったのか?」
「私……」
ボーッとして座っていたはリヴァイの問いに答えるべく、今日あった出来事を振り返る。
だが余程嫌な出来事だったんだろう。
身体はまた震え始め、涙も溢れさせてしまう。
「私のっ……大切な友達が……ずっと一緒に頑張って来た仲間がっ……」
「……あいつか」
「目の前で奴らにっ…!私があの時バランスを崩さなかったら……あぁもうどうして今日に限って崩すの…!!バカ!私が食われれば良かったんだ!!」
「落ち着け」
「私のせいで…!私のせいで!!」
「落ち着けと言ってるだろ」
興奮状態になってしまったをリヴァイは優しく抱きしめた。
彼女の尋常じゃない身体の震えはリヴァイにもしっかり伝わる。
「兵長ぉ…!」
「ああ」
この日、の震えが収まるまで
リヴァイは側に寄り添った。