第5章 *本当の気持ち【リヴァイ】進撃*
「あ……あぁ……そんな…!」
「おい!何してる!」
ここは壁外。
巨人に出くわし、戦いに挑んだ兵士達が次々と食われていく。
何体もの巨人に囲まれて、仲間が食われている光景を震えながら見ていた女を……ある男が助けた。
その女の名は。
そして男はリヴァイ。
「おい!死にてぇのか!!」
「ああ…っ」
「!俺を見ろ!」
巨人から離れ、ガクガク震えるをリヴァイは懸命に正気に戻そうとしていた。
彼がここまでするのは、の事をこの先一生出会う事のない女だと思っているからだ。
これまで数々の犠牲を払ってきたリヴァイだが……だけはどうしても失いたくなかった。
「リヴァイ……兵長っ……」
「撤退命令だ、とにかく離れるぞ。立て」
まさか自分に愛する女が出来てしまうなんて思ってなかったし、
それがましてや調査兵団一員……。
が入団して来なければ出会う事のなかったこの二人。
運命は時に残酷だった。