第3章 *理論はいらない【竜ヶ崎怜】Free!*
「口付けは先ず頭の角度を……」
と、何やらブツブツと話し始めた怜。
ちょっと呆れてしまったはまた自分から怜に顔を近付けた。
情事に計算なんかいらない。
感じるままにヤればいい。
そう彼女は思っていた。
『怜……今は自分の欲に従っていいんだよ…?』
「ですがヤるからにはちゃんと……」
『そうキッチリしなくていいから……。ね…?』
男の欲なんて汚れている。
それを曝け出すとが離れてしまうんじゃないかと怜は不安だった。
でも本能は抑えられるものではない。
怜はの両肩を掴んで、欲望のままに後ろへと押し倒した。
「きっと僕の……嫌なところを見せるかもしれません」
『大丈夫。相手が私だから疼いてくれるんでしょ…?』
「当然です。僕には貴女しかいない…!好きです、さん」
『んっ、ん……』
知識なんて殆どない。
は怜にとって初恋で……初めての彼女。
けど彼は結構手際が良かった。
舌がもつれ合うキスをして、一つ一つ丁寧にボタンを外していく。
ここに居るのは男、竜ヶ崎怜。