第3章 *理論はいらない【竜ヶ崎怜】Free!*
『ねぇ真琴!ハル!帰ろっ!』
「いいよ。行こうか」
「俺今日寄るとこあるから」
『どこ?』
「鯖買いに」
「もうないの?!」
真琴、遥、そしてが和気藹々と話してる所をジッと見ている人物が1人。
と、もう1人。
メガネをかけている方の男はモヤモヤした気分でいるのに対し、ふわふわヘアーの男の子はメガネ青年を心配そうに見つめていた。
「男ならバッと行かなきゃダメだよ?」
「渚君は黙っていて下さい!これは僕と彼女の問題です」
「怜ちゃん見てると心配になるんだよー。ほら、ちゃん帰っちゃうよ?捕まえないの?」
「捕まえるという表現はやめて下さい」
彼女と付き合い出してから気になるようになった遥達との仲の良さ。
昔からの知り合いで、且つ同学年同じクラスともなれば当然かもしれない。
だが怜は不満だった。
自分より遥達を優先される事に。
「怜ちゃん」
「何ですかさっきから」
「レッツ……ゴー!!」
「おわあっ?!」